2008/01/24

インドの結婚事情 (Marriage in Indian Society)

インド・デリー市で3日間お世話になったUさんは、今年25歳。デリー市内の大学でジャーナリズム学を専攻後、地元テレビ局で数年間英語ニュース制作の仕事に携わってきた頭の切れる、社交的で若さに溢れた素敵な女性だ。初めての単独インド旅行を心配した親友が遠い親戚関係ということで紹介してくれた人の一人で、私がデリーを訪れた時は彼女も転職前の充電期間中ということもあり、毎日あちらこちらとデリー市内の観光名所や地元の人たちで賑わう美味しい処、マーケットやBollywood映画などに連れ出してくれたというわけ。

「世界一周旅行なんて、ほんと羨ましい!私は世界一周どころか、インド国外にも出たことがないからパスポートさえ持ってやしないのよ。しかも、親はことある毎に結婚話をしてくるんだから・・・。うっとうしいったらありゃしない!」

ここインドでは結婚は時として仕事以上に重要なこと。しかも結婚は恋愛という一時の感情の流れの延長にあるものではなく、親が子供の幸せを願って占星術での相性や社会ステータスを見定めた上で相手を選ぶ「見合い結婚」が主流なのだ。女性の場合は10代後半から20代前半にかけて、男性の場合も20代前半から半ばにかけて結婚するのが平均だとか。もっとも、高学歴のエリート層や留学経験のある人たちが集まる都市部においては最近は恋愛結婚も増えつつあるし、平均結婚年齢も徐々に高まりつつあるようだけれども、結婚において本人たちの意思・意向以上に親のそれが重要な要素となっているなのはあまり変わりなりらしい。(そういえば、私が以前勤めていた米国系会社でも、本社オフィスのインド人女性が「相手探し」に2ヶ月休暇をとって帰省していたこともあったな。)

こんなインド社会では、新聞が「Matrimonials」という結婚相手探しの特別広告を毎週発行していて、「今年20歳の娘がいます。生年月日、生まれた時間は云々・・興味ある方は何時いつまでにご連絡ください」といった類の情報が何ページにもなって印刷されている(トップ写真参照)。特に女の子の親にとって、娘の婿探しは宗教上重要な義務ともされているため、自分の息子・娘が25歳になっても然るべき相手がいないとなると親は例外なくみなパニクるらしい。

ただ、仕事を続けることを希望するUさんのようなキャリア志向の女性にとって結婚するかしないかは死活問題ともなる。というのも、一旦結婚すれば「早く子供を・・・」とプレッシャーは出てくるし、インドでは託児所や保育園のような子育て支援施設が先進国のように充実していないため、多くの女性にとって仕事続けながら子育てするという選択は遠い夢のまた夢だからだ。Uさんによると、彼女の知っている限りバリバリと仕事をこなしている女性は、独身または既婚・子なしのDINKSがほとんどだという。

「男性の友達はたくさんいるけれども、どうもいまひとつピンとこないし・・・だからといって、今はこれからの仕事のことで頭がいっぱいだからあまり意識して考えたくないのよね。」

「結婚は一生を賭けた大きなコミットメントだし、自分の人生以上に愛せると思える人に巡り会えた時が適齢期だと思えば焦らなくていいんじゃない? 年齢的に焦って然るべきなのはむしろ私の方なんだから(笑)。人生を誰かと共有するというのは素晴らしいことだと思うけど、独り身は独り身なりに楽しめるものよ。結婚したらしたなりの苦労はあるだろうし、要は結婚していようがなかろうが人というのは常に自分の理想の居場所を求め続けて苦しむもの。だったら、相手がいないとジタバタするよりも、相手探しは運命に任せて今という時間を楽しく生きる方がよっぽど幸せだと思うよ・・・34歳・独身なんて、インドでは慰めの言葉も見当たらないぐらい『行き遅れ組』の私が言うんだから間違いない! 」

「仕事を8年間続けて、お金を蓄えてから世界各地の友達を訪ねる旅にでるなんて、ほんと理想の人生だわ。楽しそうに話すさやかをみていたらなんか勇気づけられた。とにかく今は親に振り回されずに頑張る!」

2月から始まるドキュメンタリー制作の新しい仕事に夢と期待を抱く25歳のUさん。『結婚=幸せ』という社会が生み出した固定観念に囚われることなく、今まさに自分の意思で人生を切り開いていこうとしている。自由に生きていくには責任が伴うし、自分で選択した以上は言い訳も文句も言えないから大変ではある-そういう意味では親や社会が決めた枠に抗わずにすんなりと収まらる方がむしろ楽なんだろう-けれども、Uさんには働くインド女性のパイオニアのひとりとして自分の道を歩んでいってほしい。そう、誰かいったか忘れたけれど、「人と過去は変えられないけれども、自分と未来は変えられる」んだもの。 頑張れ、Uさん!


(写真右):デリー市南郊にある世界文化遺産『クトゥブ・ミナール』で出会った元気で笑顔の素敵な女子中学生たち。



(写真中: ケララ州の小さなヒンズー教寺院でであった挙式)

2008/01/10

いよいよインド7週間の旅に突入しま~す!

Finally,,,the most exciting part of my travel is about to begin....yes, I am going to Indiaaa!!! It will be full 7 weeks of spiritual experiences such as yoga, meditation, ayurveda, volunteer works, so I may be disappeared from the civil society and blog might not get updated for a while...

・・・ので暫くブログ更新が途絶えるかもしれません。あらかじめ謝っておこう、ごめんなさい。

エジプト2週間の滞在中は、遺跡観光はさておき(ピラミッドやルクソール、アスワンなどの名立たる古代遺跡の数々を連れ回されて改めてわかった。…ああ、私はやっぱり「過去・歴史」のことよりも「現在」の事の方が興味があるのかもしれない。エジプト遺跡観光には入念な予習が欠かせない…反省)風の音さえしない静まり返った砂漠のド真ん中で満天の星空を眺めながら眠りに就いたり、モーゼが十戒を授かったシナイ山(St. Catherine Mountain)を登ったり、敬虔なクリスチャンのアメリカ人家族やイスラム教信者の同世代女性との出会ったりと、スピリチュアルなことを色々と考えさせられることがあってこれらを上手く纏めてブログに載せたいところなのですが、思索に耽るまとまった時間を取ることもままならぬまま、明日よりインド7週間の旅が始ります。

インドでは、観光はそこそこにしておいて、ヨガやメディテーション、アーユルヴェーダやアシュラムでのボランティアなど体験型滞在にする予定。飛び入り参加ご希望の方は携帯までご連絡を!

ところで、本日はイスラム暦1429年の正月にあたるんだとか。
というわけで、再び、Happy New Year!

Tacobowz@Vienna Airport Hotel

2008/01/05

A Happy New Year of 2008!




Hope you celebrated the new year with friends and family wherever you were...

Thought I would be celebrating this new year alone in a small, crappy hotel room in Cairo....but after all, I ended up joining a local new year party with other tourists from Brazil, Korea, Ireland, India, USA - which was quite fun with lots of tasty local food, drinks (yes, real alcohol...which is hard to find in a "islamic" hotel) and dancing to egyptian music. Camping and sleeping under millions of stars (without tent) in the middle of white dessert and viewing sunrise from the top of St. Catherine Mountain in Sinai were definitely something to wrap up and start up one of the most exciting years in my whole life...Yes, life is still good on my end and hope it is the same for you. :-)

It was wonderful to have seen many of you in 2007. The world is so small and I hope to get to see more of you again in 2008!


新年おめでとうございます

こちらは 年末27日にエジプト入り
晦日の夜は
白い砂漠のど真ん中で
焚き火を囲み
満天の星空を眺めながら
床につきました

今年も何をしでかすのか
自分自身予測がつきません

こんな私ですが
本年もどうぞよろしくお願いします

2008年1月4日 エジプト・ルクソールにて
沢田さやか